船団に加わるか、ボートで独り海に出るか

商売を始めて最初の数年は独立開業の相談を何件か受けました

その中で「フランチャイズは考えなかったのですか？」と質問されたことがあり、その際に「・・・え？」と思考が停止してしまいました

なぜなら全く考えたことがなかったからです

独立開業をする動機には「自分のやりたいようにしたいから」というものと「業態を問わず今より稼ぎたい」というのがあると思うのですが、私は前者なので後者について検討したこともなかったんです

前者を貫くならフランチャイズなんてありえません

会社員が会社の言いなりならフランチャイズは本部の言いなりだからであり、そんなことをするぐらいなら独立する意味がない、とまで考えてしまいます

もちろんフランチャイズを否定するわけではありません

ただフランチャイズで最も儲かるのは本部であり、店舗オーナーは自己資金を投入して権利を買い、高いロイヤリティを払いながら本部の方針に従い売上を立て、とはいえ商売が上手くいかなかった場合はどこまでいっても自己責任です

逆に上手くいって大きく稼げると「この立地は稼げる」ことが知れ渡りますので、道路を挟んで向かい合うコンビニのように同業他社の、ひどい場合は同じブランドのフランチャイズが近隣に林立し、限られた売上をそれぞれで分け合うような形になってしまいます

フランチャイズの権利を買うことは海に出る際に船団に参加するということです

それぞれは小さな船でも皆んなで集まれば安心する、目的地や方法を決めてもらえば従うだけで楽、という心理ですね

その引き換えとして商売のコントロールをほぼ全て本部に握られてしまいます

私はすべてのことを自分で決め商売のコントロールを自分で握っていたいのでどこにも属さずに独立開業しました

このあたりは良い悪いではなく好みや生き方の問題かもしれません

あなたはどちら派ですか？

フランチャイズのほうが潰れにくそうで安心感があるかもしれませんが、それが本当にやりたいことなのか真剣に検討する必要がありそうです

ではでは